物理学が謎を解く
一見不可解に見える出来事も、専門的な知識をもってすれば、違う姿が見えてくる。
ドラマにもなりました。でも、ドラマを見てハマらなかった方も、ぜひ原作を読んでみてほしいです。
原作の方がだんぜん面白い(と私は思います)。
ミステリーの連作短編です。
超常現象のように見える事件が起こり、その謎をとくため、警視庁捜査一課のの草薙俊平は、帝都大学理工学部物理学科助教授の湯川学のもとを訪ねます。
いきなり燃え上がった頭、精巧に作られたデスマスク、一部分だけ壊死した死体…。
なぜこのようなことが起きたのか。こんなことが可能なのか。難事件に物理学のブレーンが挑みます。
探偵ものでよくある、密室トリック、アリバイ崩しなどとは、一味違う謎解きが特徴。物理学により不可解な謎が解かれ、まるで手品の種明かしのような感覚が味わえます。
理路整然と述べられ、再現実験により正しさが示される。まるで探偵。まさにタイトル通り。物理学の知識がなくても大丈夫。湯川が、草薙(＆私達)にもわかるように、丁寧に説明してくれます。
また湯川のキレ者なのにとぼけた感じのキャラクター、それに振り回される草薙との掛け合いが、なんともいえず面白いです。
【私の勝手なセールストーク】
物理学大嫌い、な私ですが、ガリレオシリーズはハマりました。こんな授業だったら楽しかったのに(笑)。何事も、極めないと面白さに到達できないのでしょうね。その意味では、この作品は美味しいとこどりとも言えます。物理学ってすごいなぁ。でも、悪用しちゃダメですよ。
そして、湯川と草薙の掛け合いが好きです。2人だから、この作品がより魅力的になってるのだと思います。
シリーズもので、今まで出ているものは全部読みました。探偵ガリレオは、その第一弾です。第二弾の「予知夢」、第三弾の「容疑者Xの献身」も面白いので、ガリレオが気に入った方には、ぜひ読んでほしいです。その後の作品は・・・個人におまかせします(笑)。第三弾までは、自信を持ってオススメします。
文庫の解説で、湯川は佐野史郎さんをイメージして書いたとありました。ドラマでは福山雅治さんが演じてましたね。
私が読みながらイメージしてた湯川は、どちらかといえば福山さんよりだったので、ドラマ化したときは良いキャスティングだと思いましたが、佐野さんの湯川も見てみたかったです。
 | 価格:726円 |
【グーペ】デザインを4000パターン以上から選べるHP作成サービス
